東〇〇ンズのレザークラフトコーナーで金具を探していた時の事。
知らない女性に声をかけられました。
女性(*´∀`*)「レザークラフトされてるんですか?」
T ( ⓛ ω ⓛ )「はい」
(ここでまさか違います。と言ってもバレバレ(ФwФ);)
女性(*´∀`*)「私、レザーでこんなお花のブローチが作りたいんですけど、
この前作ったらうまく出来なかったんですよ。
水に濡らしてくしゃくしゃっとした形にしたかったんですけど、
濡らしても形がつかないんですよね。」
と展示してある見本のお花ブローチを指さし言う。
T ( ⓛ ω ⓛ ;)「そうなんですね。あ~。多分革がヌメ革じゃなかったんですね。
ヌメ革じゃないと形つかないですよ」
(正確に言うとヌメ革じゃなくても形はつくんですけど話せば長い・・・。
というか何故私にそのような事をお聞きになりますか??
定員さんはあちらですけど?/(ФwФ)\ミドリのエプロン着けてないよ?)
女性(*´∀`*)「そうですか、こんなミニチュアのブーツも作ってるんですけど、
この革で作れますか?」
とヌメ革の端革パックと自分の作った作品を見せてくれた。
(ΣΣ(゚д゚)作品持ち歩いてんの??
それを初対面の人間にそれをわざわざ見せるとは。)
T ( ⓛ ω ⓛ; )「うーん。出来ますけど、厚みがあるので漉かないと・・・
ああ、薄くしないと難しいかもしれませんねぇ。
靴底とかはこのままで出来ると思います。多分。おそらく。」
女性に正確に作り方やそれに合う革や方法をお伝えするには、
まず革の説明からしないといけなかった。
革は種類が多いし革ごとに特性が違うし複雑。
立ち話で何も知らない女性に理解して頂けるように説明するには自分には難しかった。
(女性はこの後定員さんに聞きに行かれていたので、定員さんにより詳しく教えてもらえたと思います)
とうい事で、革について超ザッパにまとめてみる(^_^)/
(自分もマニアじゃないのでわかる範囲で)
なめし(鞣し) 革を柔らかくと書く
皮はそのままにしておくと腐ってしまいますね。
それを腐らないように加工する事。
(脂肪・汚れ・不要物を取り除き、防腐性・耐熱性・柔軟性を持たせる)
なめす前を皮。なめした後を革と書きます。
なめし方は大きく3つに分かれる
★タンニンなめし
- 植物の渋(タンニン)でなめす方法
- 硬くてコシ・ハリがある
- 可塑性を持つ
- 経年変化で肌に馴染む
- 紳士鞄によく使われる
★クロムなめし
-
塩基性硫酸クロム塩という化学薬品でなめす方法。
-
軽い・柔らかい
- ミシンで縫える
- ジャケット・女性用バックによく使われる
★コンビなめし
- 2種以上のなめし方を組み合わせてなめされた革
- 多様な鞣し効果が得られる
ヌメ革の種類
レザークラフトでよく使われる牛革について(ごく一部です)
★ヌメ タンニンなめしで日焼けや手の脂で飴色に変わる。一般的にはタンニンなめしのもの全般を指す。
★タンロー 「タンニンなめしのローケツ染め用の革」を略した言葉。
ヌメ革を漂白処理し、白っぽくなった革。染色・カービング・スタンピングに適している。
★サドルレザー 元々は馬の鞍に使われていた革をさしたが、現在はヌメ革に油脂分を多く塗り込んだ革の総称。
★ブライドルレザー イギリスで馬具用に開発された硬くて丈夫な革。タンニンでなめした後、革の表面からロウを染み込ませ耐久性がある。
※ややこしいですが、ヌメは当然ヌメ革で、
タンロー・サドルレザー・ブライドルレザー・その他タンニンなめしの革
もまとめてヌメ革と呼ばれます。
この他に、牛の成長や性別、革の部位によっても細かく種類が分かれます。
その他に革は牛さん以外もあります。
ややこしいのでこのへんでやめておこう( ⓛ ω ⓛ )
で、話はもどって、女性が作りたかったものに適した革。
★形をつけてお花のブローチを作りたい場合
タンニンなめしのヌメ革ならお好みで。
理由・・・・ヌメ革は可塑性を持つから。
可塑性とは
固体に力を加えて変形させ、力を取り去っても もとに戻らない性質。
とあります。
ヌメ革でいうと。
ヌメ革を水で湿らせる。
そして湿っている間に形を変えます。
変わった形をキープしながら乾かします。
すると乾いた後もその形をキープし続ける。
この可塑性を利用してお花のブローチを作るとお花はくしゃっとしたり、
花びらをクルッとしたり出来る。
★ミニチュアブーツの場合
同様の理由から、ミニチュアブーツもヌメ革で作れば足の先をぷっくりと出来るわけです。
その他に、革の硬化剤カタメールを使えば、
革の内部までしみ込み、革を固く硬化出来るのですが、
扱いが難しいので初心者にはあまりおススメではないです。
ごく一部ですが以上。